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神話・ブログ・はてな

このエントリはHatena::Staff Advent Calendar 2011のために書かれたものです

 

神話は現代人と無関係ではない.神話は無意識の産物であって,作者の意図とは切り離されている.したがって作者が特定の個人であるかどうかは全く問題ではなく,あくまでも,太古の昔から語られ,現在に至るまで残っていることの方が神話にとっては重要なのだ.当然と言えばそれまでなのだが,言葉を持つことと神話を持つことは非常に近しく,言葉のをもった民族や文化圏ではもれなく,神話を発明している.個々人の記憶でなく,先祖の記憶のもっとも古いところにあるのが神話である以上,人の想像力の原型となっているというほかない.

実際,神話にはひきこもりとしてのアマテラスが描かれており,人権の闘士としてのプロメテウスの苦悩が描かれている.現代に生きる我々はそれを現実に即した物語として容易に解することができ,またそこから知見を得ることもできる.現代人は神話と無関係ではないのだ.ここ一万年ほどで,人類は大きく進歩したように思えるが,古代人も現代人も脳はさほど変わっていないようで,ずっと同じ悩みを繰り返している.

さて,話が大きくなりすぎてしまったのでブログに話を戻そう.古代人にとって,神話は生活の記録であり,過酷な生や不条理な運命を受け入れる手段であり,自然の脅威から身を守るための教訓であった.

では,現代人にとってブログとはなんだろうか?現代人にとって,ブログは生活の記録であり,世界の日進月歩や,複雑怪奇な人間関係を受け入れる手段であり,無気力の脅威から身を守るため教訓である,生きていく上で,世界はありのままの形では受け入れがたい.身の回りにある情報は小さな脳で処理するには多すぎるし濃すぎるからだ.そこで各自取捨選択して,日々起こったことを自分の心に合うように,自分なりの物語として記憶に落としこんでいる.

さらに,神話にはない性質として,作者の人格がある.多くの人にとって有益な情報はニュースでいくらでも知れるが,ボディーブローのように人生にじわじわ効いてくる情報というのは「○○するための50の方法!!」とかではないような気がしている.情報としての価値を重んじるのはいいことだが,プライベートなことを書いても意味が無い,誰が俺の人生に興味があるんだ?と謙遜しないでほしい.私はあなたの人生に興味がある.たっぷりと悩んでほしい.そしてブログを書いてほしい.

 

明日は英国紳士でお馴染み,id:ze-kiさんです.