あなたは家族に愛されて育ちました!と胸を張って言えますか

友人と多くのことを話した.が結局心に残ったのはこれだ.

「世の中には二種類の人間がいる.片方は家族に愛されている実感がある人間で,他方はその実感がない人間だ.」

私は前者であるのだが,後者の人間もわりと存在していて,このギャップは埋めがたいという話だった.両者の"普通"があまりにも違いすぎているし,実際に家族からの愛情表現を受けているかどうかとは別の話であるからだ.
幼年期に潤沢な愛情を親から受け取ることが出来なかった人は恋人にそれを求めるという定説があるが,それを引くまでもなく,そのころの家族構成やそれに伴い決まる役割は,私たちの生き方や考え方に大きく影響を与える.血液型診断なんかよりも,家族構成による性格診断の方がよっぽど信憑性が高い.だから自らの幼年期の家族構成や扱いを明らかにするエントリを書くのはおそらく面白いし,またTPOにもよるが,初対面の人に聞くのも面白いと思った.本を読んだ感想が読者の置かれている環境と切り離せないのと同様に,幼年期での人格形成とその人が置かれていた環境は切り離せないものだからである.