文学フリマに参加しました

文フリ東京の感想文を書きます。

三行まとめ
・文フリで完売してハッピーだが感想聞くとか次回リピートしてもらうのが本懐です
・交換日記は続けます、好きな人の文が読めるの最高なのと、好きなこと書いて好きな人に読まれるの最高なので
・他人の日記読むのも好き、けどけど大いに買いそびれた



文フリ東京に参加してきました。


参加の様子

交換日記というサークルで参加し、『交換日記 2018.11〜2019.09』という冊子を頒布しました。おかげさまで想定した以上のペースで売れ、嬉しく完売しました。何もわからんがある程度時間をかけれはN部くらいは売れるのではと思って、毎度知り合いなどに30部は押し売りしている私の実績を踏まえてN+30部を印刷して持っていったのですが、15時前の時点で完売して嬉し恥ずかしって感じでした。

B5の202ページで600円という弱気の価格設定、大人が真顔で交換日記をやるっつう企画、良い感じの立地、私含む売り子ことメンバのみなさんのニヤニヤ感、随伴者としての私の主人が手書きしたポスター、何が功を奏したのかはあんまりわかっていないし、全ての環境に助けられた結果だと思います。感謝感謝です。

お買い上げいただくたびに、以下のような質問を投げかけてログを取っていました。

・ざっくりどういう会話をしたか
・メンバの知人か、Twitterなどで見て買いに来てくださったか、あるいは通りがかりか
・日記が好きでお買い求めてるタイプか否か
・本文をパラパラ読んだりポスターを見てどういうところが刺さったか

まだ詳しく分析したわけではないのですが、ログを取る中では「交換日記ってなんだよ、おもしれー」という感想で購入いただいた人が多かった印象です。


当初の目論見・印刷して頒布した理由
もともと、知り合い以外に3部しか売れない出店、6部しか売れない出店を経て、本を作ってブースに立つのは楽しい〜という日々を送っていました。売れないと全然よその本を見て買いに行く暇があるので、半ば必然的に色々なものを買うことになります。その中にトレカントさんの『三者三様』という合同誌がありました。かくかくしかじかでトレカントさんと話したいな〜と思い立ち、2018/8にファンの者です、飲みに行きませんか、と初めて連絡を取りました。
こう書くと最近何度か見聞きした「即売会で出会いを求めるキモおじさん」みたいに思われるかもしれないし実際そう思われていたかもしれません。奇跡的に共通の友人の友人みたいな方がいて、そこのリファレンスチェックを突破したりした結果、トレカントの遍在ちゃんさん、かのぴさんと飲みに行く運びとなりました。ファンミーティングを自力で開いたことになります。そこから数カ月経ち、2018/11の文学フリマの打ち上げを一緒に行った際に、かのぴさんが書簡あるいは文通的なものをやりたいと言い出されました。結果としてはその場に居合わせたお二人と私、私の当時のサークルメイトのせいじさん、私の友人の板倉さんとで交換日記をやりましょうかという運びになり、動き出した次第です。(こういうの、告知時点でちゃんと書いたほうが良かったんちゃうか?)

詳しいいきさつとか当時各人が何を思っていたかは、今回の同人誌を読んでいただければもう少しほんのりとわかるかもですが、まあとにかくそんな感じでした。

 

始めた当初に、私は交換日記についてこんな文章を書いております。

交換日記について、大学の友だち、大学時代の友だちとアプリを使ってやったことがあります。今はもう見れないですが。どちらも100回くらい続いた後に、何の気なしにフッと途絶えました。どうして途絶えたかは覚えていませんが、自分が止めちゃった気がします。それでも100回続くというのは自分にとってはすごいことです。ブログ、平気で2年ぶりに更新したりしてるので。なんで続いたかというと、自分の書いたものを読んでくれる人がいて、自分が書くことで他人の書いたものが読めて、しかも自分が書いたものがゆるやかに他人に影響を与えていることがほわわわーんとわかるからです。続く理由がある。今回、始めたのはその記憶が残っているからだと思います。なのでめんどくささは感じませんでした。ただ、一瞬だけ手が止まりました。それはオタクしぐさみたいなものが気になったためです。私はお二方のただのファンであり、あり続けなきゃというのは常に思っています。「ファンとして、ファン対象の方と交換日記するだなんて、それは畏れ多いのでは?高橋克典に会うには4万円くらい払ってディナーショーに行く必要があるのがこの世の常だ。高橋克典とデュエットしていいはずがない」みたいのが去来しました。去来しただけですが。

 

なんてことのない日常と、それに対する浅浅の意見を絶対に読んでくれる方が数人いることの心強さを噛み締めつつ、たまに冷静になって「ファン」対象のお二人の文章をクローズドな空間で読めていることの甘美さに喜びつつも後ろめたさを感じていました。

 

また、それに附随して、交換日記を公開することについてはこうも書いています。

非公開ってのが良い方向に働くかもなと考えてました。世の中の論理も道徳もクソ喰らえで、数人のみの論理と道徳がある世界で自由にものを書ける。ともすれば「めっちゃ濃いメンツで飲み!」みたいな視野の狭い若者になってしまうかもしれないし、悪い意味でお笑い芸人にしか受けない袋小路芸人になってしまうかもしれませんが。この自由を噛み締めたいです。

この交換日記を何らかの形で公開することについて、現段階では賛成です。組版とかも頑張りたいよのスタンスです。そのために読者を意識するのも悪くはないと思います。ただ、自分はまずは5人だけに向けて書きます。その上で、後ほど適切に校閲します。要は悪意も自意識も倫理観も普段よりゆるゆるで書くと言うことです。あとで冷静になって調整する。重い話も偏見も犯罪の話も書く。それは人道にもとるのでは?とかそこまでの仲だっけ?近い近い近いと思った場合はそっと教えてください。

と、こんなことを言いつつ、ルール無用で各自が好きに書き、なだらかに不文律が出来たりしていると10ヶ月が経っていました。文字数にして実に22万字。この段階で紙に印刷して文フリに出そうという合意形成はできていたので編集作業をしつつ、コンテクストを補ったり途中で投げっぱなしの話題を拾ったりするために脚注ゾーンを設けようとなったのでした。

というわけで、公開した理由の1つに「やってる我々は面白くやってるんすけどいっすけど濃いメンツ飲みになってないですよね?」というのを世に問いたかったというのがあります。立ち読みは有限なので、当日通りすがりの方に何部売れたとしてもこの確認としては不適です。完売ハッピーだし買ってくださった皆々様には感謝!とは心底思っています。思いつつも、買ってくださった方が感想をくれたり、次回も出展した際に買い求めに来てくださるかを気にしなきゃな、と思っています。

 

今後の交換日記について

まず、今回の同人誌について、少なくとも私の友人に買ってね〜と言うた分に関してはなんとかしないとなと思っています。ただ、増刷するかはまだ相談していないのでなんとも言えません。現段階では思ったより売れたのが上記の理由どれだかわかっていないこと、加えてやっぱり文フリという「よく知らんが面白そうな気配があるので買っておくか」がおこりやすい追い風のもとの数字であることなどが理由です。ほんとに友達10人にだけ読ませたいならみんな集めて音読したりしてもいいわけですしね。土日フルで使えば終わるかもしれない。

あと今後について。5人で始めた交換日記ですが、続けていくうちに人が増えたり減ったりすることもあっても良いのかなと思っています。当日購入いただいた方には「最後まで読んでご興味が湧いたら、連絡いただければメンバとして参加いただけます。お待ちしています。マジのマジです。」とお伝えしました。朝早くはそういうのが固まってなかったかもですし、自分が不在のときやお客が連続した時は必ずしも言えているとは限りませんが、体感で8割くらいの方にはお伝えできたかと思います。体感だと伝えたうちの9割の方はうるせ〜訳分かんね〜と思われていたと思いますが、変わった方連絡くるかしら〜とソワソワ待ってます。


買いそびれた
前回は出店せず買いに行くのみでした。また、その前は出店していたものの知り合い以外に6部しか売れなかった、つまりは1時間に1部とかのペースという惨状だったのでまあ暇でした。そのためブースを回って面白そうなもの、特に私の好きな日記やエッセイには隅から隅まで目を通せていました。しかし、今回は完売するまでわりとずっと昼時の食堂みたいな忙しさで、完売次第飲みに行ったので、新規開拓はできませんでした。飲みに行くなよという感もありますが、まあまあ。いくつかのサークルにファンあるいはリピーターとして買いに行けたのと、少し歩いて買えはしたのと、並んでいるところに無心で並んで買ったりはしましたが、そのくらいです。終わってから、あれも買いたかったこれも買いたかったなーなどの反省が無限に出てきています。通販などの対応をしておられるところに関しては心の中で会釈しながら買うようにします。(心の中でだったらもっとちゃんとお礼言えば良くない?)

改めて、お買い求めいただいた皆様、一緒に本を作ってくれたかのぴさん、遍在ちゃんさん、板倉さん、せいじさん、そして日記に書かせていただいた皆様、どうもありがとうございました。今後伴どうぞよろしくお願いします。